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フランス語奮闘記

 フランス語を初めて1か月とちょっと。月水金の週3日、朝8時からのレッスン。元々1回45分の尺のはずなのだが、先生がエキサイトして、ほぼ毎回1時間15分ぐらいはやるので、プレミア感満載である。


 スペイン語をベースにフランス語を勉強するということは、なかなか面白い経験である。文法と語彙はかなり近いが、発音とイントネーションが根本的に違い、響きとしては全く別の言語になる。なまじ言語体系や単語が似ているだけに、きちんとした発音やイントネーションが出来ていないと、なんだかインチキ臭い話し方になってしまうと思われる。


 東京の人が関西弁を習得しようとする光景をイメージしていただければ、それに近いかもしれない。

 東京の人が中途半端な関西弁で話すとかえって不快がられ、あまりやり過ぎると、“ワラ 舐めとんか?!(訳:あなたは私を馬鹿にしているのですか?)”と一喝される。


 ちなみに、この“ワラ”の“ラ”は巻き舌で、ワラァと語尾を少し延ばす。さらに、”ワラ”の”ラ”と、“舐めとんか”の語尾“か”は、個人、地域によって、母音の“あ”に近い音から“え”に近い音まで幅があり、“え”に近い音(ワレェ 舐めとんけ)になるほどディープさが増し、特に”舐めとんけ”の部分で、低音で下顎をやや突き出し気味に、語尾で口を閉じずに“けぇ”と余韻を残せば、最強になる。


 さぁ、皆さんご一緒に、”ワラァ 舐めとんか?!”。 巻き舌をしっかり強調しましょう。はい次、”ワレェ 舐めとんけ!!”。ドスの利いた声で、しっかりと感情を込めることが大切です。語学はなり切り感が大事。


 こんな感じの、日本語の母音でいうと“あ”でも“え”でもない中間あたりとか、下顎を突き出し気味に語尾で口を閉じないとか、もちろん、おフランス語にそんなワイルドな言い回しはないのだが、要するに、カタカナでは表現できず、音と口の動き、そしてイントネーションを、体で覚えるしかないという点において、やはり関西弁とフランス語は似たポジションにあると思うのである。


 というのはまぁ、半ば冗談で、とにかくフランス語は発音が命である。


 ちなみに、巻き舌のRは、スペイン語、関西弁、さらには江戸っ子の下町言葉にも見られるが、お上品な おフランス語には存在せず、フランス人にとっては発音に大変苦労する音のようである。というのも、フランス語のRは、英語のRともスペイン語のRとも違い、カタカナで書くとすればハとガの間のような独特の発声となり、フランス人にとっては、逆にその癖がなかなか抜けないからである。


 スペイン語のRは舌をビブラートさせるが、フランス語のRは喉を震えさせる。そうすることで、Parisの発音はパリでなくパギに近くなり、我がお客様Renaultの読みはルノーではなく、ヘノーとゲノーの間のような、カタカナではなんとも書きようがない音になる。


 ということで、フランス語もいろいろ興味深い。とにもかくにも、パリジャンのように流暢に発音できる日を目指し、ミーも頑張るざんす!! なのである。




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