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夏の一時帰国


点として始めたことを継続して線にする。それに協力してくれる仲間を増やして面に広げる。その面に厚みを持たせ、ヒトと仕組みの両方で仕事が回っていく立体構造物を作り上げていく。時が経過しても、ヒトが替わり、仕組みも刷新されていくことで、その構造物そのものが自らの意志で新陳代謝していくよう、魂を吹き込んでいく。  事業とか会社とか呼ばれるものは、そういうものではないかと思ったりする。  アムスからの横移動でモスクワに赴任して、早2年がたった。とにかくただ必死で、何とか乗り切ったと実感出来たのが今年の4月末。丁度前回一時帰国した時だ。冒頭の例えで言えば、今は、立体構造物の棟上げを終えたあたりだろうか。  5月頭にモスクワに戻ってきてから、なんだか踊り場に出てしまったような不思議な気持ちになって、そのまま今回の一時帰国まで来てしまった。仕事のペースも少しスローダウンして、なんとなく後ろめたくも感じたが、まぁ、それはそれでいいかと思って、流されるままにしていた。  ここから先は、明らかにフェーズが変わる。何を残していくか。それがこれからの課題である。時間的には、まだもうちょっとかかりそうか。  単身赴任とは、不思議なものである。帰国して、家族と過ごしている間は、それが自分の人生の全てのように思える。実際、その通りなんだろう。しかし、現実には、任地に仕事を中心とした全く別の人生がある。同時に二つの空間を生きているような、不思議な感覚である。  もう明日にはモスクワに戻るのかと、子供たちは何度か同じことを聞いた。長男は、どうして仕事場がモスクワなのか、そろそろ任期を終えて帰ってこないのかとも聞いてきた。  帰るよ。じきにね。ただ、まだもう少し時間が必要なようだ。みんな日本でしっかりやている。帰るたびに成長して、着実に根付いていってる。もう暫く、今みたいな形で頑張ってやっていこう。  ということで、5月から7月いっぱいまで続いた空走期間も、これにて終わりである。満を持しての第二期工事開始、頑張って参りましょう。


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