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トーゴーとアヴローラ


 越冬シーズンも含め、毎日少しづつでも運動しようと思ったら、やはりランニングマシーンを購入するしかないとの判断に至り、大型スポーツ用品店で数週間前にマシーンを購入した。  店員のお姉さんは英語がわからなくて、「Английский(アングリスキー)?」と聞くと、奥から、少したどたどしいけど、なんとか英語で会話が出来る30代前半ぐらいの男性が出てきた。マシンの使い方の説明を一通り受けて、持ち帰りはどうするのかと聞くと、配送するからサービスカウンターで手続きしようと一緒についてきてくれた。  「あんた日本人か?」と彼。そうだと答えると、「俺はいつか、アドミラル・トーゴーとミカサを見に日本に行きたいと思っている。」と彼はいった。日露戦争のことに興味があって、本等をいろいろ読んでいるのだという。  「ロシアはどうだ?あちこち観光に行ったか?」と彼は続ける。「サンクトも見たか?あそこには軍艦アヴローラがある。あの艦はツシマまでいったのだ。」と彼は教えてくれた。ネヴァ川に係留されているその艦は、遠目からだが自分も見たことがある。巡洋艦アヴローラ。バルチック艦隊に属し、日本海海戦を戦い、38隻中21隻が沈没するという大損害を被ったロシア艦隊の中で、からくも逃げ延びた艦である。  ミカサとトーゴーは、自分も横須賀で見た。「あれは是非見に行ったらいい。」と彼に言った。自分も、いつかサンクトのアヴローラを見に行きたいと思う。この艦も、博物館として一般に公開されている。  「ロシア人の対日感情は、日露戦争の関係とかもあってやはり悪いのか?」と時々聞かれるが、そんなことはないと思う。彼らにとってその戦争は、「昔、極東でそういうことがあったらしい。」という程度の認識なんだろう。彼らにとって実経験として圧倒的に重いのは、独ソ戦の方である。自分がモスクワで日露戦争のことについて話しかけられたのは、今回を含めて2度だけ。相手はいずれも30代ぐらいの男性で、歴史が好きで、そういう観点での対話だった。  いや、肥満防止のエクササイズのことを書こうと思っていたんだか、なんだか別のテーマになってしまった。ミカサとアヴローラ。いずれまた、この話しは一つのテーマとして手記にしようと思う


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